超音波流量計の設置：測定精度と信頼性を確保するための5つのポイント

超音波流量計は、非接触での測定が可能であり、圧力損失がなく、大口径の配管にも対応できるため、水道水や食用油などさまざまな流量測定の分野で広く使用されています。しかし、実際の設置や使用中に、測定精度に影響を与える要因がいくつか存在します。当社の長年にわたる技術経験を基に、超音波流量計の効果を最大限に発揮させ、長期的に安定した信頼性のある測定を行うための以下の5つの重要なポイントをまとめました。
1.十分な直管部の長さを確保する
流体の流れを安定させるため、超音波流量計の設置では、一般的に上流側に管径の10倍以上の直管部、下流側に管径の5倍以上の直管部が必要です。設置条件が限られる場合は、上流側に管径の3倍以上の直管部を確保することで、バルブやエルボ、ポンプによる流れの乱れが原因で発生する測定誤差（通常は正偏差として現れます）を低減することが推奨されます。下流側の直管部についても同様の配慮が必要ですが、相対的に厳密さは低くても構いません。
2. 管路パラメータを正確に入力する
流量計の設置後、管内径や管壁厚さなどのパラメータを正確に入力してください。管径の入力誤差は流量誤差を2倍にもなる可能性があり、管壁厚さの入力誤差も測定精度に直接影響を与えます。したがって、現場で実測した正確なデータを使用し、パラメータ入力ミスによる体系的な誤差を避けることが重要です。
3.配管素材と内面被覆の影響に注意してください
配管素材と壁厚は音波の伝播速度および実際の流体断面積に大きく影響を与えます。ステンレス鋼、炭素鋼、PVCなどの素材が推奨されます。正しい配管素材を選定しないことや、設定時に壁厚を無視すると、プローブ取り付け距離の計算誤差や入射角のずれを生じます。また、壁厚が過剰である場合や空隙がある場合にも、信号の異常や測定不能の原因となることがあります。計算精度を確保するため、内面被覆の種類と厚さを正確に入力することを推奨します。
4.適切なセンサー取付方法の選定
流体の状態および設置スペースの制約に基づき、超音波センサーの設置には適切なZ法、V法、またはX法を選定してください：

• Z法は並行で安定した流れに適しています；
• V法およびX法は複雑な流動パターンや直管部が限られている場合に適しており、一般的にV法の方が高い精度を提供します。
• 超音波センサーを設置する際は指定された間隔を使用してください。間隔が正しくない場合、大きな誤差が生じる可能性があります。

5.設置時の細部および外部条件に注意してください

• 設置前にパイプ表面を十分に研磨し、超音波センサーとパイプの間により良い接触状態を確保してください。
• 可能であれば、曲がり部の後でパイプを平らな面に設置し、より均等な流速分布を得るようにしてください。
• 溶接部やフランジなど、流れが乱れる可能性のある箇所は避けてください。
• 信号強度を確保するため、適切な結合剤を選定してください。
• ドリフトや腐食を防ぐため、定期的に超音波センサーの設置状況を点検してください。

正確な超音波流量計測を行うためには、適切な設置と丁寧な起動調整が不可欠です。当社はプロフェッショナルな流量計測ソリューションの提供者として、高性能 製品 多様な運転条件下で信頼性の高いデータを取得できるよう、詳細な技術的ガイドラインやカスタマイズされたサービスも提供します。